「~であろうと」をフランス語で言う
ずばり、接続法を使います。接続法といえば、フランス語文法を勉強しているとだいたい終わりの方に出てくるので、なんとなく難しいイメージがありますよね。私も例に漏れず、そんなイメージを持っていました。中でも「quelque … que + 接続法」は、初級文法書では扱われない項目です(高校時代、一番苦手な項目でした)。今日はこの、私のトラウマ?でもあるこの用法をみてまいります。
1.quelque(s) + 名詞 + que + 接続法
「どんな…を~しようと」
このときの quelque は、名詞の数に合わせて一致させます。
quelque choix que je fasse
(英 whatever choice that I make)私がどんな選択をしようと
= quel que soit le choix que je fasse
(英 whatever the choice I make is)私がする選択がどんなであろうと
quelque proposition que je fasse 私がどんな提案をしようと
= quelle que soit la décision que je fasse 私がする提案がどんなであろうと
quelques échecs que je fasse 私がどんな失敗をしようと
= quels que soient les échecs que je fasse 私がする失敗がどんなであろうと
このとき、quelque なのか、quel que なのかで迷いそうになったら、quel que soit(…がどんなであろうと) の3語をひとまとめにして覚えてしまいましょう。
2. quelque + 形容詞 + que + 接続法
「~することがどんなに…であっても」
このときの quelque は、不変です。
quelque difficile que le problème soit この問題がどんなに困難であろうと
(英 however difficult the problem may be)
quelque difficiles que les problèmes soient これらの問題がどんなに困難であろうと
(英 however difficult the problems may be)
この用法の quelque は、si, pour, tout に置き換えることができます(aussi には置き換えられません)。
quelque difficile que le problème soit
= si / pour / tout difficile que le problème soit
3.番外編
人・もの・場所が対立の対象の場合、それぞれ qui que, quoi que, où que を用います。
Qui que vous soyez, personne ne vous obéira.
(英 Whoever you are, nobody will obey you.)
あなたが誰であれ、誰もあなたに従わないでしょう。
Quoi que vous disiez, personne ne vous écoutera.
(英 Whatever you say, nobody will listen to you.)
あなたが何を言おうと、誰もあなたの言うことを聞かないでしょう。
Où que vous alliez, personne ne vous suivera.
(英 Wherever you go, nobody will follow you.)
あなたがどこへ行こうと、誰もあなたについていかないでしょう。
・・・と、ちょっと淋しい例文が並んでしまいましたが、イメージはだいたい掴んでいただけたかな、と思います。
接続法の基本的な用法についてはこちらで取り上げています。ご参照いただければ幸いです。