複合過去は本当に「過去おける『点』」?
Bonne Année 2022 !
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、今日はニュースレターの読者さまからいただいた
「複合過去と半過去の違いがわかりません」というご質問について、
以前、ニュースレターでお答えした内容をご紹介します。
フランス語の過去形はいくつかあります。
中でも日常会話でよく使われるのは、複合過去と半過去。
その違いは、次のように表されることがあります。
・複合過去 : 過去における「点」
・半過去 : 過去における「線」
私自身、そのように習いましたし、
私のレッスンでも、そのように説明させていただいたこともありました。
ですが、気をつけないと、その覚え方は少し危険かもしれません。
・・・その理由をお話しする前に、
以下の問題について考えてみてください。
第一問
次の文は、複合過去と半過去のどちらを使いますか?
1. 私はパリに住んでいました。
2. 私はパリに3年住んでいました。
3. 私は一昨年までパリに住んでいました。
4. 私は2000年からパリに住んでいました。
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正解は
1. 複合過去 2. 複合過去 3. 複合過去 4. 半過去
です。
どれも、「住んでいた」という文で、「継続」を表しますが、
1〜3では複合過去が使われています。
では、第二問です。
上の例文1~3では複合過去が使われますが、どのようなときだと説明できますか?
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正解は
「終点がはっきりしているとき」です。
ここまでわかると、
・複合過去 : 過去における「点」
・半過去 : 過去における「線」
という覚え方がなぜ危険かがわかると思います。
ですので、例外に対応するために、
・複合過去 : 「終点が明らかな」過去の動作
・半過去 : 「終点が明らかでない」過去の動作
と覚えるようにしましょう。
過去形が使えるようになると会話の幅がぐっと広がるので、
間違えを恐れずに、どんどん使っていきましょう。